
Kan Sanoの音楽的ライフ【観ずる日々】第86回:サッカーの話
金沢市出身のキーボーディスト/プロデューサー・Kan Sanoが綴るエッセイ。新世代のトラックメーカーとして支持されるアーティストの音楽的ライフを覗いてみよう!
特にSNSで発信したり人に話す機会もないけど、実はサッカー観戦にかなりハマっている。2022年のワールドカップからJFA(日本サッカー協会)のインスタやYouTubeを観るようになり「日本代表推し」が始まった。推し活と言えば推し活だけど、実態はワールドカップの時だけ盛り上がってるライト層とほぼ変わらないから、なんとなく人には言いづらい。
今年のワールドカップは自分のツアーと日程が被ってしまい、開催期間中はなんだか気持ちの切り替えが忙しかった。応援に熱が入るとどうしても叫んでしまうから、普通に喉を痛めた日もあった。6月末にツアーを終えて、ようやく何も気にすることなく集中して観戦できたブラジル戦で敗退が決まり、完全に意気消沈。深夜に三茶のバーで友人と観てたんだけど、帰宅してからも悔し過ぎて頭の中がずっとグルグル。布団に入ったまま昼まで寝れなかった。帰り道、小雨の降る早朝の茶沢通り、あの時の寂しさ、静けさは4ヶ月経った今でも鮮明に覚えている。
ワールドカップ、アジアカップ、その他の親善試合の観戦が一番の楽しみだけど、代表選手達の普段の活躍も気になるから、欧州のリーグ戦のハイライトチェックが日課になっている。U-NEXTとDAZN、どちらを契約しようかもう1年以上迷ってるけど、結局YouTubeと地上波の放送だけで充分楽しめている。今後もたぶん契約しない気がする。
PIVOTのサッカーチャンネルなどで解説や考察、インタビューを観てると、初めて聞くワードがどんどん出てくるから勉強になる。レアル・マドリードとFCバルセロナのライバル対決を「エル・クラシコ」と言うらしい。最近知った言葉。ジャズで言うと、ハービーハンコックとチックコリアがフェスで一緒になるみたいな感じか。
自分もミュージシャンとして海外に行ったり、海外のミュージシャンと交流する機会が度々あるけど、欧米人の身体の大きさや言語の持つリズム感やグルーヴの強さにはいつも驚かされる。例えばニューヨークとかで活動してる日本人のジャズミュージシャンと、プレミアリーグで活躍している日本人選手が向き合ってる壁ってどこか共通するものがあると思う。
特定のリーグやクラブチームに興味があるわけではないから広く浅くな感じだけど、ヨーロッパのゲームを観てると今まで知らなかった新しい世界に出会ってる感じがする。何事もハマると奥が深い。音楽以外で没頭できるものがあるのは貴重なので本当にありがたい。