スパイス香る出会いの場。おふくろカレーで有名な『はづ貴』の恋活イベントがアツい!
「恋活とカレー」。なんて求心力のある響きだろう。ガキ使でおなじみガースーPの「ラーメンと動物は視聴率を取るんだなぁ」という金言が思い出される。
そんなパワーワードにつられて、やってきたのは海風そよぐ内灘町。庭と縁側、障子に掘りごたつ。昔ながらの民家からはスパイシーな香りが漂っている。ここがお目当ての『はづ貴』に違いない。
昔ながらの日本家屋。
層をなして旨味が押し寄せる。味覚の内灘海岸や〜!
「野菜嫌いだった幼少期の僕のために母親が作ってくれたカレーが原点」。そう話すのは店主の北本勝昭さん。飴色になるまでしっかり炒めた大量の玉ねぎに、キャベツとりんごを加えて煮込むこと8時間。野菜の原型がなくなったら30種類以上のスパイスを入れてさらに2時間。それを一日寝かせて、ようやく『はづ貴』のカレーは完成する。
カレーのメニューは10種以上。定番のビーフカレーやカツカレーのほか、数種類の国産野菜とチキンソテーを盛り付けたカレーも人気。白米と古代米(玄米)を選べるので女性にも好評だそう。大きなエビ天がついたカレーうどんも気になるところだ。
季節の野菜とジューシーチキンカレー1,200円。
肝心の味はといえば、彦摩呂風にいうと「味覚の内灘海岸や〜」てな感じ。口に入れると、第一波は野菜と果物の酸味と甘さが、第二波にコクと深み、第三波はスパイスの辛さと、味覚ががさざ波のように層となって訪れる。
内灘の名産「ミルク王国」の牛乳を隠し味に加えることでマイルドさもプラス。金沢カレーの濃厚さとおふくろカレーの素朴さがマッチした味といえば分かりやすいかも。動物性の油をほとんど使っていないので、胃もたれもしにくいそうだ。
店主の北本勝昭さん。
ちなみにはづ貴カレーはレトルトでも販売中。お店はもちろん、道の駅「内灘サンセットパーク」やオフィシャルサイトでも購入できるそうなので、今すぐにでも食べてみたいという人はチェックしてみよう。
はづ貴のカレー600円。
内灘の隠れ家にて。カレーから始まる恋物語
そんな名物カレーを食べながら、素敵な出会いをゲットできるのが『はづ貴』の恋活パーティ。2011年にスタートしてから月イチで開催。これまで20組近くのカップルが見事にゴールインし、幸せな家庭を築いているんだとか。
パーティの形式は女性の周りを男性が回っていく「お見合い回転ずし」スタイル。某テレビ番組でもおなじみのアレのこと。
和室だと緊張がほぐれそう。
以下の流れでイベントは進行していく。
- 男性と女性に分かれてお食事タイム。もちろんメニューはカレー。
- 合流したら5分間の会話と共に、自己紹介を書いたプロフィールカードを交換する。
- 全員と話したら一旦解散。再び男性と女性が別部屋に分かれて、デザートを食べながら気に入った人にアプローチカードを書く。
- スタッフが集計して、結果内容を参加者に封筒で渡したら解散。
とまあそんな感じ。「ちょっと待ったー!」みたいな、ねるとん的な告白タイムはなく、すべてが内々で処理されるので、赤っ恥をかく心配もない。参加料は男性4,500円、女性1,500円。30〜40代の男女が中心なので、終始落ち着いた雰囲気で進行していくのも好感。大人の恋がしたいという人には、とくにおすすめのイベントだ。
「少子高齢化に立ち向かうためにも、これからどんどん続けていきたいですね」と北本さん。3年前からは浅野川線の電車を貸し切った恋活パーティーも開催。スパイスのように刺激的な出会いを求めて、毎年多くの人が参加するそうだ。
電車で恋活(写真提供:はづ貴)
はづ貴
ハヅキ
石川県河北郡内灘町鶴ヶ丘4-1-159
TEL.076-286-1810
営業時間/11:00~15:00
定休日/月曜日
席数/50席 ※加熱式たばこのみ可
駐車場/10台
※こちらの情報は取材時のものです。
(取材・文/吉岡大輔、撮影/林 賢一郎)