ほっこり美味しい。帰ってきた人気ベーカリー「穀雨」の推しパン３選
先月からスタートした「新しいベーカリーを巡る！推しパン３選」。
今回は小松市の里山地区にてリニューアルオープンを果たした『穀雨（こくう）』を訪れました。
金沢から里山へ。人気ベーカリーの新たな挑戦。
金沢の人気ベーカリーだった『穀雨』が、突如として休業宣言してから約一年。筆者のように「また、こくうの塩パン食べたいな」「いちじくとクリームチーズのベーグル美味しかったな」なんて、丁寧に作られたパンの味に思いを馳せながら、いつ復活するのか心待ちにしていた人も多いかと思います。
店主の山本香織さんが移転先に選んだのは、小松市の山間にある長谷町。国道８号線から景勝地「十二ヶ滝」に向かう道中（といっても少しそれますが）にあります。
なんでも山本さんの友人が経営する「コカチ珈琲」の近くでお店を開きたかったのが、この場所を選んだ一番の理由なんだとか。穀雨のトーストとコカチのコーヒーで朝食なんて、もう最高ですね。
製材所の倉庫をリノベーションした店舗。広めの土間スペースが併設されていて、なんだかこれから楽しいことが起こりそうな予感もします。
穀雨とは、日本の四季をさらに分けた二十四節気のひとつ。地上にある穀物に実りをもたらす雨が、しっとりと降り注いでいる頃を表します。数年前に独立してお店を構えたのが、ちょうどその時期だったことで命名したのだとか。
店内には見覚えのあるスタッフさんの姿がチラホラ。タイルが貼られたショーケースもどこか懐かしく感じます。すでに大人気とは聞いていましたが、取材当日も開店前から大行列。筆者が店に入ったときには売り切れのパンもちらほら、なによりお目当ての「塩パン」をゲットできなかったのが残念でした。時間帯にもよりますが、ショーケースには常時20〜30種類のパンが並ぶそうです。
小麦本来の味を生かしたシンプルなパン作りを心がけている山本さん。移転したことで味に多少の変化があるのでは？と一抹の不安もありましたが、そんな心配はパンを一口食べた瞬間に吹き飛びました。
素朴で優しい味わいの中にも、ワクワクや豊かさを感じる不思議な味。言葉で表現するのは簡単ではありませんが、金沢郊外から小松市の山間部に移転しても、今なお人気を集めていることがその魅力を証明しています。
人気の食パンや塩パンなどのシンプルなパン以外にも、パストラミやバジルチキンなどのサンドイッチ、スコーンやカヌレなどの焼き菓子も充実。どれを買って帰ろうか迷いながら、いくつかピックアップしてみました。
それではここから実食開始！
たくさんあるパンの中から、編集部のイチオシをご紹介します。
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編集部セレクト「穀雨」の推しパン３選
まずは、定番にして王道。バターの風味を生かした素朴なクロワッサン（220円）のご紹介。こちらは山本さんが実際に海外で食べて感銘を受けたクロワッサンがモデルとなっているそうです。
バターの香りを際立たせながら、素朴な味へと仕上げるバランス感覚に脱帽。食感はふんわりサクサク。一般的なベーカリーのクロワッサンよりもサイズはやや大きめですが、しつこくないのでペロっと食べられます。ハムやチーズなどの惣菜を挟めばより贅沢な味わいに！
つづいては自家製のホワイトソースを使ったクロックムッシュ（300円）。毎日食べても飽きないと評判を集める食パンの美味しさも堪能できる惣菜パンです。
「ホワイトソースは極力シンプルに、ハムの塩気を生かした味付けにしました」と山本さん。なかにはホワイトソースがたっぷり入っていて、見た目以上に食べ応えがありました。
こちらはカンパーニュ生地に、数種類のドライフルーツを練り込んだフリュイ（350円）。フリュイとはフランス語で「フルーツ」を意味し、ベーカリーではフルーツが入ったパンのことを指します。
ごろっと粒が大きいドライフルーツを贅沢に使用。噛むたびにパイナップルやイチジクなど色々な味が口の中に広がります。トーストするとカリッとした食感と香ばしさが引き立って、また違った美味しさが楽しめました。
以上、編集部がイチオシする「穀雨」のパンでした！
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穀雨（こくう）
住所／石川県小松市長谷町ケ100
電話番号／050-8884-7986
営業時間／8:00〜無くなり次第閉店
定休日／木曜、金曜日（不定休あり）
駐車場／14台
※こちらの情報は取材時点のものです。
（取材・文／BONNO編集部、撮影／林 賢一郎）